『パナクレールシーズあきば』
自宅キッチンリフォーム 換気扇編

さて、本日は引き続き我が家のキッチンリフォーム第二弾「換気扇」編をお届けします。

前回の「IHクッキングヒーター」は言うまでもなくキッチンの主役ですが、今回の換気扇は言うならばキッチンの影の主役。地味ながらも重要な働きをしてくれている設備です。
後で詳しくはお話させて頂きますが、実に重要な役目を担っています。

導入経緯

  • キッチンとともに27年を迎え換気効率が落ちてきていた。
  • テレビの音も聞こえなくなる程の運転音が煩わしくなってきていた。

突然ですが、換気扇にはいくつか種類があるのをご存知でしょうか?
ただ羽が回って、空気を外へ出すだけの装置だと思われがちですが、利用するシーンによって選択する機種が異なります。

我が家の換気扇。実はずっと以前に利用していた「ガスコンロ」向けのものでした。

ガスコンロ向けのものと、IHクッキングヒーター向けのもの、まず形状からして大きく違います。
以下の写真をご覧ください。

「ガスコンロ向け」と「IH向け」の換気扇

大きく異るのはその「フード形状」です。
ガスコンロは実際に炎が出るため、その炎が鍋底を伝い真上ではなく斜め周囲方向にその熱風や油煙が拡散します。調理場に立つと非常に熱く、コンロ周りの壁や果ては冷蔵庫の上までベトベトになっているのはそのせいです。
そのため、ガスコンロ向けの換気扇フードは拡散した油煙や熱風をより多く取り込むよう斜めに大きく張り出した形状をしています。また、より強力に換気をするため、強力なファンを横向きに設置してあります。当然、消費電力騒音も大きくなります。

一方、IHクッキングヒーターは直接炎を出さず、実際に加熱されるのは鍋のみです。
熱風や油煙は拡散することなく、素直に真上に向かいます。
また炎が出ないため放射熱量も少なく、周囲の温度をさほど上昇させません。
そのため、大きく張り出したフードは必要なく、低出力のファンを真上に設置することで換気ができてしまいます。結果、省電力で騒音も少ない設計なのです。

フィルター形状の違いとお手入れ

そして以下は従来使用していた換気扇のフィルター形状です。

写真のガスコンロ向けのものは、多く出回っている形状のものです。
同様のものや色違いのものをご自宅でお使いの方も多いかと思います。
これでも掃除は楽な方ですが、フィルターを立てて設置するため溝が斜め下方向に切ってあります。
この溝にホコリと油が混ざったものが詰まるわけですが、写真の裏側はこの溝が逆に突起になっていてT字カミソリの刃のような形状をしています。このためフィルター掃除の際にうっかり手を切りそうになることがありました。

一方、新しいIH向けの換気扇のフィルターがこちら。

真上に水平に設置するため斜めの切り込みはなく、鉄板に孔の空いた簡単な構造です。これなら手を切る心配も無用ですね。
このままでも実に掃除しやすい形状なのですが、更に凄いのはその塗装。
特殊塗装によって油汚れとフィルターの間に微細な隙間が生じるようになっています。
このため、水が油汚れに浸透しやすくなり、汚れが簡単に剥がれてしまう優れものなのです。
水に15分も浸けれけば汚れは自然と浮いてきます。あとはサッとスポンジで流せばお手入れ終了です!

「同時給排気型」レンジフードのメリット

最後にその換気方式の違いです。
新しいIH向けの換気扇のレンジフードは「同時給排気型」を採用しています。

従来型は一本のダクトで排気のみを行っています。つまり吸気は室内の空気をそのまま吸い込んでいるわけです。これにより発生する弊害は以下です。

  • 夏場はエアコンで冷やしたお部屋の冷気が(冬場は暖房で温めた暖気が)吸い出されてしまう。
  • 外に空気が出た分、室内に負圧が発生するため、扉が開けづらくなったりすることがある。

つまり、せっかく省エネエアコンを導入していたとしても室温の維持が難しく、その恩恵が受けられていないこともあるのです。

一方、新しいIH向けの換気扇のレンジフード吸気用・排気用に専用のダクトを別に持っています。
2本のダクトは室外に繋がっているため、負圧が発生することも室温が大きく変わることもありません。
室温の急激な変化がないため、冷暖房の効率も良くなり、扉が開けづらくなる心配もないのです。

また、その設計上、外部と隙間が少なくなるため直接隙間風が吹き込むようなことがなくなります。
冬場の台所の冷え込みは『ヒートショック現象』を引き起こす原因となりますので、これを未然に防ぐことにも繋がります。

後日談

まだまだ優れた点はありますが、特に便利なのは「IHクッキングヒーターと連動する」という点。
つまり、もう背伸びして換気扇のスイッチを入れる必要がないのです!
背の低いお客様や、腰痛持ちのお客様にはうってつけだなぁと思いました。

あとは何と言ってもその静粛性。
本当に静かです。妻と一緒に「今までのは何だったんだろう?」と顔を見合わせた程です。

キッチンはトータルでリフォームするとそれぞれの機能性が更に活かされ、とても便利になります。
パナクレールシーズあきば』では、キッチンをはじめ、あらゆるトータルリフォームについてのご相談を承っております。
どうぞお気軽にご相談ください。

施工時期 2017年7月
お客様
施工実績カテゴリー