【卒FIT集中連載第五弾】「卒FIT」を迎えたら、絶対にやっておいて欲しいこと

太陽光発電をご利用のお客様には重要な問題である「卒FIT
毎週5回にわたって「卒FIT」とは何か?
具体的には何をすればよいのか?をご紹介させて頂きます。

本日はその第五弾。ついに最終回です。
パワーコンディショナー(パワコン)」の交換についてお話させて頂きます。

前回まで「卒FIT」とは何か?
そして、10年経って卒FITを迎えた今、決めなければいけないことについてお話させて頂きました。

前回までのおさらい「卒FIT」とは何か?

  • 設置から一定の期間は高い価格で余った電気を買ってもらっていた
  • その一定の期間とは10年間
  • 設置から10年間が経つと高い価格での買取は終わる

そして「卒FIT」を迎える10年がたったら「決めなきゃいけないこと」は以下の3つ。

10年たったら「決めなきゃいけないこと」

  1. 安い単価で今まで通り東京電力に電気を売る
  2. 東京電力よりも少し高く買ってくれる新電力会社を見つける
  3. せっかく作った電気は、売らずに自分で使う自家消費を選ぶ

何もしないという選択肢は「8.5円で電気を売り、18円で買う」という生活がこれからも続くことになるというお話をさせて頂きました。
折角の太陽光設備、もっと有効に活用しないと勿体ない!
そこで「電気は、売らずに自分で使うという選択肢「自家消費」です。

自家消費には以下の方法がありましたね。

電気は、売らずに自分で使う「自家消費」の選択肢

  1. 「蓄電池」を活用して、できるだけ電力会社から電気を買わない
  2. 「エコキュート」で昼間にお湯を沸かす

※その他、自家消費には「電気自動車に充電する」という選択もありますが、このスペースでは説明しきれないので別の機会にお話しさせて頂きます。

以上を踏まえ、快適に卒FITを迎えるために必要な準備についてはご理解頂けたかと思います。
ですが、今までのお話は太陽光設備が問題なく稼働していることが前提です。

太陽光パネルに対し短命なパワーコンディショナー

卒FITを迎えるのは太陽光設備の設置から10年。それに比べると「太陽光パネル(太陽電池モジュール)」は長寿命です。
法定耐用年数(減価償却の年数)は17年と国が定めていますが、メーカーによっては20~30年持つと言われています(実際に40年以上パネルが使われている事例もあります)
「それなら安心!」とお考えの方…。実はそうでもないのです。

太陽光設備は実は複数の装置で成り立っています。
最低限の必要構成機器は、皆さんご存じの「太陽光パネル」屋根の上のアレですね。
もう一つ、重要な役割を担っている「パワーコンディショナー(パワコン)」という機器が必ず設置されています。

こんな感じの箱です。
大変長寿な太陽光パネルの寿命に対し、この箱は一般的な家電製品と同じ10年程度の耐用年数しかありません。
では、この箱が一体何をしているのか?なぜ交換が必要なのかを説明します。

パワーコンディショナーの役割

太陽光パネルで発電される電気は乾電池と同じプラスとマイナスの極性を持つ「直流」の電気です。そのままの状態では家電に使えません。
それを家のコンセントから供給される「交流」の電気に変換するのがパワーコンディショナーの主な役割となります。
さらに、天候や時間で左右される太陽光の発電量ピークを感知し、最も効率良く安定した電気に変えることもパワーコンディショナーの仕事です。

  1. 太陽光パネルで発電した電気を直流から交流に変換する
  2. 不安定な太陽光のエネルギーを効率よく安定した電気にする

つまり、このパワーコンディショナーがないと、せっかく太陽光パネルでつくった電気が家で使えないのです。

また、太陽光パネルで発電した電気を直流から交流に変換する過程では、必ずロスが発生します(新品の高性能なものでも5%程度ロスがあります)
パワーコンディショナーの性能の目安として「変換効率」が重要視されるのはこのためです。

10年を過ぎると経年劣化により、この変換効率が下がると当然使える電気の量が減ってきます。
太陽光パネル側ではまだまだ発電しますので、これは非常にもったいない事になります。

最新のパワーコンディショナーは変換効率の向上はもちろん、蓄電池の増設ができたり、災害対策用の機能が充実しています。
耐用年数を迎える卒FITの時期は、パワーコンディショナーの交換に適した時期なのです。

パナクレールシーズあきば』では、お客様にあった卒FITの迎え方をご提案しています。
お気軽にご相談ください。