【卒FIT集中連載第二弾】10年たったら「決めなきゃいけないこと」
太陽光発電をご利用のお客様には重要な問題である「卒FIT」
毎週5回にわたって「卒FIT」とは何か?
具体的には何をすればよいのか?をご紹介させて頂きます。
本日はその第二弾。
10年たったら決めなきゃいけないことについてお話させて頂きます。
前回は「卒FIT」とは何か?についてお話させて頂きました。
- 設置から一定の期間は高い価格で余った電気を買ってもらっていた
- その一定の期間とは10年間
- 設置から10年間が経つと高い価格での買取は終わる
これが「卒FIT(固定価格買取制度からの卒業です)」でしたね。
ここで見落としてはいけない…、いえ、肩を落としてはいけないポイントがあります。
お気づきでしょうか?
そう、10年経った後もまったく買い取ってくれなくなるわけではないのです。
ただし「なんだ、買い取ってくれるのか」と、安心もできません。
その買取金額が、びっくりするくらい「安い」のです。
以降に卒FIT後とそれ以前の売電価格の差について、一例をご紹介させて頂きます。
卒FIT後の売電価格例
たとえば東京電力。
FITの固定価格買取制度によるところの売電価格は42円~48円でした。
それが、卒FIT後の売電価格はなんと「8.5円」です!!
約1/5以下。従来の20%にも足りていません。
もう少し高い金額で買ってくれる新電力会社もありますが、それでも11円程度。
そして移行先の新電力会社は、ご自身で探さなければなりません…。
では年間ではどうなるかを試算してみましょう。
卒FIT後の売電額の年間試算
月平均の売電量を256kWとして試算すると…
【今まで】
売電単価:48円/kWh
年間収入:147,840円
↓
【これから】
売電単価:8.5円/kWh
年間収入:26,180円
その収入差は…、なんと「121,660円」です!
ざっと計算しても従来の87%の収入が減ってしまうという結果になります。
そして、ここまでの試算は電気を収入として捉えた場合の考え方です。
既にお気づきかと思いますが、電気は生活していれば必ず消費するものです。
使う分の電気も考えたら…。
これからの太陽光発電は「自家消費」
太陽光発電が頑張れるのは太陽が昇っている日中のみです。
当たり前のことですが、夜間は電力会社から電気を買わなければなりません。
ちなみに東京電力のスマートライフプランなら、夜間の単価は18円になります。
つまり、日中作った電気を8.5円で売って、夜間に18円で買う…。
何だか馬鹿げていますよね?
それなら電気は売らずに、自分で使ったほうがいいのでは?
それが、これからの太陽光発電の考え方「自家消費」なのです!
10年たったら「決めなきゃいけないこと」
ここまでのお話を踏まえると、太陽光発電設置から10年たった今。
皆さんが迫られる選択は以下の3つに絞られます。
- 安い単価で今まで通り東京電力に電気を売る
- 東京電力よりも少し高く買ってくれる新電力会社を見つける
- せっかく作った電気は、売らずに自分で使う自家消費を選ぶ
何もしない場合。
先ほどお話した「8.5円で電気を売り、18円で買う」という生活がこれからも続くことになります。
でも、せっかく太陽光発電をお持ちで何もしないのは勿体ないです。
次回は3番目の選択肢「自家消費」について詳しくお話させて頂きますので、是非あわせて読んでみてください。